方丈さまのつぶやき 【秋晴れの秋彼岸会】

 九月二十日、秋彼岸会総供養の山門法要より始まった秋のお彼岸会も明日で明けます。

今日は暑くも無く、寒くも無く、コロナ禍を忘れてしまいそうな秋彼岸会らしい秋晴れです。
幼少の頃、お彼岸と言えば二世寺族(母)が必ず作っていたおはぎ(ぼた餅)を思い出します。今の時代、当たり前にスーパーや菓子店、コンビニでも販売されている『おはぎ』ですが、私の母世代以前の方々の多くは、ご家庭で作ってらっしゃったと思います。

小豆を炊いて、お砂糖を入れ餡を作り、もち米、うるち米を炊いて
半分くらい擦りこぎ棒で突いて(母は良く『半殺し』)と言って笑ってました。ちょっと笑えない言い方ですが、幼少の私達の手伝いの一つでした。半分突いた米を丸め粒餡で包んで『おはぎの出来上がり。作る行程を見ているのは好きでしたが、食べるのはちょっと苦手でした。

大昔は小豆も砂糖も高級品、餅米それらを使っての『おはぎ』はそうそう口に入る物では無かったが、正月のお餅、盆の落雁等神仏に感謝の心を込めて御供えし、又共に戴いて今命有る事に感謝する物でした。
幼少期と違い一つ位なら、、、

明日は終い彼岸です。手作り『おはぎ』でも作って見ようかな?
昔から小豆は邪気を祓うと言われています。          
次いでにコロナ祓い、、、
合 掌
秋彼岸の永平寺です