令和6年 春彼岸會總供羪法要

令和6年3月20日(春分の日)午前11時より

 春彼岸會總供羪法要が厳修されました
 (羪は養、會は会、總は総の旧字です)
(方丈様の書に習ってホームページでも旧字体を使ってみました) 
陽射しが注ぐ良いお天気に恵まれました
しかし、気温はプラス1度
 
本堂ではハナカイドウ(花海棠)が御参詣の方々に
春の訪れをお知らせくださいます
殿鐘が鳴らされ、法要が始まりました
長さが30cmくらいの、長いお線香と
香木(伽羅・沈香)が焚かれます
古くから伝わる本物の香りです
般若心経から読經が始まります
 般若心経は御本尊様、両祖様、西興寺開山、
歴代大和尚様への報恩のお参りです。
法語を読まれる方丈様
ここで、ご好評の お寺の御霊供膳(おりくぜん)です
色美しく素晴らしいです
私どもが自宅で作る手本にさせて頂きます
御焼香です
能登半島地震災害復興支援の募金が行われています
供養の施主(供養申し込みの各お檀家)を読み上げております
回向(えこう)は辞書では
「布施などをおこなって死者の冥福(めいふく)を祈ること」
と書かれておりますが、 
自分自身の積み重ねた善根・功徳を 
ご先祖さまや亡くなられた方のために
「回し向け」ご供羪(供養)することです
深くお拝をされ、法要が終わりました
方丈様の法話です。多くのお話しを頂きましたが
今回はその中から「六波羅蜜」について
 法要で配布された栞からご紹介します
 
ーーーー法話からーーーー
彼岸とは

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、私達の生活に深い関わりを持ってます。 国民の祝日に関する法律によりますと、春分の日は「自然を讃え、生き物を慈しむ」となっており、秋分の日は 「祖先を敬い、亡き人を偲ぶ」と定められております。春分の日も秋分の日も、昼と夜の長さが大体同じで、つまり 中日を真ん中に挟んで七日間を彼岸と呼んでいます。そうした自然現象になぞらえて、この七日間は右にも左にも片 寄らない「中道」(正しい道)に生きるための「努力実践週間と言っても良いでしょう。 お彼岸とは字の如く「向う岸」。サンスクリット語でバーラミターといいます。このパーラミターを音写して「波羅蜜」となりました。物事が「成し遂げられた世界」とか「苦悩や迷いのない澄みきった境地」という意味です。 彼岸の反対は、「此岸」でこちらの岸、苦悩や迷いの満ちた世界、またそのような心の状態のことです。 そうした状態から脱却するには、自分自身で精進努力する以外に方法はありません。
そこで此岸から彼岸へ渡るには「六波羅蜜という六つの正しい努力、実践の方法があります。

布施・・・思いやりのある暖かい心で人のため、社会のために尽くすこと。
 
 ●持戒・・・私達が生活する以上、どんな場合でもルールがあります。定められたルールを正しく守り自分を磨いていくこと。

忍辱・・・苦難の伴わぬ社会はありません。すべての苦難に耐え抜き、乗り越えていくこと。

精進・・・成さねばならぬ事は、精一杯の力で努力をすること。

禪定・・・落ち着いた静かな心で行動すること。

智慧・・・深い洞察力。常に正しい判断力を養う。

以上の六つの実践は お彼岸中は特に努力を傾けましょう。 たとえ一つでも二つでも生活の中に生かしたいものです。人間である以上、大切な心構えです。

今日彼岸菩提の種を蒔く日かな

輪藏山 山主 合掌

例年なら、春彼岸會總供羪法要後は護持会総会や
テーブルを出して皆様で会食という時間ですが
まだ新型コロナウイルスへの警戒が必要なため
お斎のお持ち帰りとなりました
 
御寺族様お手製の香飯『菜花ご飯』です
春を感じる精進料理をありがとうございました
能登半島地震の復興支援になればと方丈様が
石川県羽咋郡宝達志水町荻市の「御菓子司たにぐち」
から、能登名物の「おだまき」を取り寄せくださり
皆様で頂きました。能登の復興を願っています
 
また、曹洞宗の大本山總持寺祖院も大きな被害があり
 
壊滅的な被害になっています
一日も早い復興をお祈り申し上げます
 
ーーーーーご案内ですーーーーー
春彼岸會總供羪法要のご案内です

 
春も少しずつ近づいています。