方丈様のつぶやき【冬至〜『一陽來復』】

 本日、十二月二十二日は二十四節気の冬至です。冬至と言えば思い浮かぶのが、カボチャ、ゆず、日が短いですね。

ご承知の様に冬至は、太陽が赤道より最も遠い南側のところを通るため、北半球では太陽の位置が最も低くり、昼の時間が一年で最も短くなります。

太陽の力が最も弱く感じられる為、中国の陰陽説では、万物の根源、元となる陰と陽のニ気のうち、陽の気が全く失われ、陰の気だけになる日とされました。

陰の気が極まる事は、生命力が失われ災いや疫病、良からぬ事が起こりやすい。
その予防の為に様々な事が考えられました。

魔物が嫌う小豆粥、魔除けに黄色物が良い考えられカボチャを食しました。ゆずもその一つです。

ゆず風呂に入り邪気を払い、香りを楽しみ、体を温める事で病気を予防したのだと思います。
一年で一番生命力が枯渇するとされる一方でこの日より太陽がエネルギーを増して来る事から、陰陽の陽の気が兆し始めるという意味で『一陽來復』とも言われます。
幸いの兆し始めがこの日とされます。

今日、カボチャを頂き、ゆず湯に入り世の安寧を願います。
私はちょっとカボチャは苦手ですが!
お寺も明日、今年の大煤払いです。堂内も心も一年の塵埃を払い新年を迎えます。